食ビの人々

大町 皓輝Koki Omachi

お皿の上だけではなく、食卓の向こう側を見る

食で多くの人を幸せにするためには

私は小さいころから食に強い興味がありました。今思うと、きっかけはお母さんの夕食づくりの手伝いをした日だと思います。その日の夕食は私が料理をしたことが話題になって食卓が明るくなり、とても幸せな気持ちになりました。その日から料理が好きになり、食に一層興味を持つようになりました。高校生の時には「食で多くの人を笑顔にしたい」と考えるようになり、料理人になることで叶えようとしました。進路選択の際、食品ビジネス学科のオープンキャンパスで多面的なアプローチによる地鶏のプロモーションに関する学生の研究発表を聴講し、食を通して笑顔を作り出すためには単に調理技術だけでなく「食卓の向こう側」について考える大切さを知りました。調理以外の視点で「食」について幅広く学ぶため食品ビジネス学科への進学を選択しました。
大学1、2年では、食についての基本的な知識や食品業界の構造、食文化や歴史というものを中心に学んできました。特に印象に残っている講義は「食の経済学」です。この講義では、食料の安定供給と安全性の大切さを理解したうえで、現代社会における食料供給や安全性の問題について食料経済の視点から学ぶことができます。第二次世界大戦後の食料不足の時代から現在の食の成熟期を迎えるまでにフードシステムや食生活は大きく変化してきました。これらの変化は私たちに豊かさを与えてくれた一方で、多くの問題・課題を残していることを学びました。

こだわりの農産物・加工品の高付加価値化

3年次からは、大学進学のきっかけとなった産業社会学研究室(川手ゼミ)に所属し、「質の高い食とは何か」をテーマに「こだわりの農作物・加工品の高付加価値化」に取り組んでいます。私は学部農場産唐辛子のブランド化に関するプロジェクトに中心メンバーとして活動しています。このプロジェクト研究では、学科の卒業生が代表を務める合同会社とコラボして、大学近隣の温泉施設のレストランへの学部農場産唐辛子を使ったメニュー提供を目指しています。クライアントの目的や予算・課題、消費者を意識しながら、メニューの企画・開発に取り組む中で、何回も繰り返しレシピの試作改良を行いメニュー開発の難しさや商品化する醍醐味を実感しています。また、コロナ禍では試作品の試食をはじめメンバーやクライアントとの意見交換の難しさを経験し、商品開発において互いの信頼関係を構築することの大切さを学ぶことができました。
大学卒業後は学科での学びを活かしながら「食で多くの人を笑顔にしたい」という目標を達成できるように食品業界で活躍したいと考えています。

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