学生生活

「ふじさわごはん」の取り組み(2015年度)

J:COM湘南で放送中の藤沢市広報番組「ふじさわ情報ナビ」内のお料理コーナー「ふじさわごはん」。JAの直売所「わいわい市」から毎回提供いただく、藤沢市で収穫されるおいしい旬の野菜を1年間に渡って料理することを通じて、旬の野菜の特徴や学生らしい新しいアイディアでの野菜の食べ方などを提示し、視聴者のみなさんに、より地産地消への意識を持ってもらえるようにレシピを提案しています。またテレビ番組の作成に関わるフードコーディネーターとしての仕事も体験させていただき、学生にとって授業で学んだ内容を実社会で生かす場を与えられ、出演者はもちろんお手伝いの学生にとっても貴重な経験となっています。

学生インタビュー

  • (左)宮代 祐介 4年

    出身地:東京都

    番組づくりを通じて、料理のレパートリーが増えました。

  • (中)新川 綾 3年

    出身地:東京都

    他の人の視点で物事を考えるようになれたのは、大きな成長です。

  • (右)菅野 一輝 3年

    出身地:福島県

    オリジナリティを大切にした料理づくりにはこだわっています。

Q1『ふじさわごはん』には、いつもこの3人で出演されているのでしょうか?

新川:『ふじさわごはん』の番組制作はフードコーディネート研究室の活動の一環で、私たちは谷米ゼミのゼミ生。大学3年生、4年生を合わせた約30名が毎月のテーマである旬の野菜にちなんだレシピを考えてきて、試作会での選考を経てその中から3つの料理が選ばれます。

菅野:今回の「白菜」がテーマで選ばれたのが、ぼくたち3人の料理だったのです。

宮代:選ばれる基準も美味しさだけではなく、テーマである野菜の存在感や料理の独自性、そして3品のバランスも考慮されるので、総合的な完成度がモノをいいます。

Q2番組にはどのようにして関わっているのでしょうか?

菅野:ぼくたちが携わっているのは、毎月のテーマである旬の食材を使ったレシピの制作から出演まですべてです。それぞれみんなイメージ通りのものができるまでは何度も試作を行い、改良を重ねます。

新川:撮影では、台本がないので番組内で話す内容についても自分たちで練ってきます。

宮代:たとえば、調理のワンポイントアドバイスや、旬の野菜の特徴、今の時期なら・・・風邪の予防に効く食材の栄養価(ビタミンCが豊富に含まれている)など、視聴者に役立つ内容を盛り込むようにしています。

Q3料理について自分なりのこだわりを教えてください。

宮代:メニューを考えていたのが、体調の良くないときで、身体に優しい料理をつくろうと思ったのが『白菜かに玉茶碗蒸し』が生まれたきっかけです。白菜だと和風の味付けが多そうだったので、あえて中華風にチャレンジしました。放送される1月頃だと、鍋物にも飽きてくる時期だろうという考えもありました。

菅野:ぼくは、とことんオリジナリティにこだわりました。考案した『白菜ロール in 肉巻きご飯』は、ご飯を肉と白菜で巻いて、一品で主菜とご飯が一緒に楽しめるようにしました。今日はコンソメ味のスープで仕上げましたが、ケチャップやシチューなど味を変えて食べられるように工夫もしました。これは、ひとり暮らしの発想です。

新川:わたしの場合は、手に入りやすい食材と調味料で、ちょっと新しい料理をつくることにこだわりました。また、今回はお餅を使った『白菜のまんぷくピリ辛炒め』を作りましたが、テーマの野菜以外にも旬の食材を取り入れ、その時期だから楽しめる料理に仕上げました。

Q4この料理番組を通して、学んだことを教えてください。

菅野:『ふじさわごはん』では、普段の授業では触れ合えない方々と関わることがとても多く、TV制作会社のプロデューサーやケーブルテレビのスタッフの方や藤沢市役所の担当者、わいわい市の店長さんなどから気づきとなる話を聞くことができました。今後の就職活動などにも役立つことをいろいろ聞ける良い機会になっています。

新川:やっぱり、視聴者のニーズに応えようと取り組んだことです。以前は自分の食べたい料理だけを作ってきましたが、この番組に関わるようになって作りやすい食材・手順を考慮して、料理やレシピを考案するようになりました。

宮代:『ふじさわごはん』では、料理制作の過程で、学生同士で頻繁に意見交換を行いました。ときには厳しい意見をぶつけ合うこともあり、自分ひとりでは生まれなかった料理もあります。そのかいあって、自信をもって料理を提供できるまでになりました。この番組づくりに参加して、意見交換の大切さを学びました。

Q5これからどんな番組にしていきたいですか?

新川:このTV番組の目的のひとつとして、地産地消の推進があります。大学生ならではの新しい視点でレシピを考え提案することで、マンネリ気味の日常の食卓を活性化できるように頑張りたいです。

菅野:普段料理をつくらない人も「今日は、ちょっとつくってみるか」という気持ちになってもらえたらうれしいですね。個人的にはトーク力をもっと磨きたい。そのためには、日頃から意識して他の人たちのコメントも聞き、自分の力にしていきたいですね。

宮代:食べてみるとわかりますが、ふじさわの野菜はびっくりするぐらいおいしいです。もっともっといろんな人に食べてもらいたい。「ふじさわ野菜」はひとつの食材でもいろんな種類があり、たとえばナスなら、白や緑、柄ものなどの見た目の違いだけでなく、揚げ物向け、生食向け、煮物向けなど・・・調理法によっても相性のよいナスが異なります。身近にある「ふじさわ野菜」の魅力を、少しでも多くの人に伝えられたらと思っています。

「ふじさわごはん」はH25年度に地域連携に関する協定を結んでいる藤沢市主催の地産地消レシピコンテストでの入賞をきっかけに始まり、3年目の取り組みになります。授業で学んだことを生かす実践的な学びの中で成長し、ケーブルテレビやYouTubeでの発信に向けて積極的に挑戦する学生の姿が見られます。またお料理教室の依頼が来るなど、さらなる地域に根差した活動に繋がっています。これからも学生が主役となり、料理を作る楽しさを共有できるような番組作りを心がけていきます。

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