食品ビジネス学科 食品ビジネス学科

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2013年度 食料生産実習

食料生産実習

 2011年度から始まった2年次の「食料生産実習」も、今年度で3度目を迎えました。
 この実習は、本学部の付属農場と食品加工実習所を利用し、農産物生産と食品加工の実際を、実習によって体験して学ぶことによって、「食」の「川上」「川中」を実態的に理解することを目標としています。今年度、面接を経て受講が決まった学生は20名で、過去最多となり、さらに昨年度と同様に女子が男子を若干上回りました。

2013年度レポート

 実習はまず、昨年度と同様に、農業生産(農業基礎、耕種・畜産・農業機械の基礎)と食品加工などの基礎的な事項について、ゼミ型式による事前学習会を週1回実施することから始まります。
 農場・食品加工実習所実習については、まず、6月の土曜日と10月の土曜日各1日、農場内の水田において、田植(6月15日)と稲刈(10月5日)を実施しました。
 そして夏期集中実習として、9月2日(月)~9月5日(木)の3泊4日、農場宿泊により、農場実習(耕種、畜産、農業機械)と食品加工実習(ソーセージ等の加工)を実施しました。そして、実習終了後に、所定の様式でレポートを作成し、指定期日までに担当教員に提出して終了となりました。
 以下では、各実習の模様をお伝えします。

1.6月15日(土)水田実習-1(田植)
 毎年雨にたたられた田植えでしたが、今年は何とか雨は避けられました。今年は人数も多いこともあって、早く作業が進みました。植えた品種は、今年はコシヒカリ。手植えでの田植えでしたが、初めての泥田に足を取られて悲鳴が上がったりと賑やかな中で、最初は戸惑っていた学生たちも、慣れるにつれ黙々と作業を愉しみだし、最終的には整然とした田植えとすることができました。もちろん、受講生全員出席で、今年もモチベーションは最高でした。新任の若林先生も参加され、学生と並んで最後まで頑張られました。

2.9月2日(月)~9月5日(金)夏期集中実習
(1)農場実習(9月2日~9月4日)
 本学部の付属農場は、大学キャンパスと農場が一体になっている首都圏では例のない屈指の大学農場です。また、本学科の食料生産実習は、付属農場で実施している全ての部門を体験できるという、他学科の専門科目にはない実習となっています。ただ、小学校建設による農地転用に伴い、今年から農業機械実習は、境川に近い今田地区の農地で行われました。こちらも緑の多い気持ちのいい場所です。
 今年度は人数が昨年度より多かったので、班別で行われました。なお、朝夕の食事は学生食堂でとり、お昼は休みを多く取るため弁当を手配しました。美味しい食事に学生たちも満足そうでした。

 まず農業機械実習では、大型トラクターやパワーショベル、そしてトレーラーの牽引などの農業機械操作実習を行いました。今回は、今田地区での飼料作物収穫も体験できました。初めて見る農業機械の操作実習は非常に新鮮な体験だったようです。特に牽引は、バックで行ったため非常に難しく、運転手によっては同乗者が遊園地並のスリルを味わう羽目になりました。これもまたよい思い出です。

 2日目の朝から、3日間とも早朝5時50分に遅刻厳禁で集合。朝は点呼の後、酪農、養豚、その他作業の3班の実習を行います。その他作業では、ロープワークなどを行い、堆肥場の見学なども行いました。
 そして、朝食の後に午前の作業、昼食をとって午後の作業と続きます。

 酪農の作業ですが、日大農場では、実習時には約14頭の搾乳牛を有しており、生乳は乳業メーカーの牛乳工場に出荷しています。ほかにも乾乳牛・育成牛などを入れれば乳牛だけでも約40頭規模になり、以前の中堅酪農家クラスの規模があります。もちろん、朝の生乳出荷までに作業を終えなくてはならないので、農場スタッフの方の指示が飛ぶ中、慣れない学生は四苦八苦でした。その後は大事なボロ出し(ふん尿処理)とパーラーやバーンの掃除、エサやりなどを行いました。牛の世話は初めての学生が多く、「結構大変だ」といいながら、貴重な体験をそれなりに楽しんでいる様子でした。
 養豚は、豚舎に入ってのエサやり、ふん尿処理、豚舎の清掃など一般的な管理に加え、今年は注射、尻尾切りから抜歯、さらにオス豚の去勢まで、多くの学生が自らの手で行いました。これらの作業は、美味しい肉を生産するため不可欠とはいえ、さすがに学生も緊張しました。「肉を食べるということはこういう作業があるからできること」という農場スタッフの方の言葉に、学生達もうなずくことしきりでした。

 農産・園芸の作業では、今回は野菜類のタネ蒔きや収穫、水田の除草、その他管理作業などを行いました。広々とした圃場での作業は、気分も爽快ですが、後半の班は雨にたたられ、ハウスの中での作業となりました。また、秋に収穫となる稲の生育も確認でき、6月の田植えを想い出しながら、想い出を口々に語り合っていました。
 園芸では、春秋の花の時期には一面にバラの花が咲き乱れる本学部自慢のバラ園と温室において、苗づくりや剪定などの作業を行いました。非常に難しかった剪定の成果は、今度の花の時期に生かされるでしょう。珍しい品種や独自の品種などもあるので、皆様是非バラ園にお立ち寄りください。

(2)食品加工実習所実習(9月5日午前)
 本学部の「食品加工実習所」は、食品生命学科の管轄する学部施設として設置され、JAS認定の本格食品製造施設を持つ食品工場で、学生実習を主とする大学施設としては、日本でも屈指のものです。現在は、学生実習のほか、専門職員の手で本格的なハム・ソーセージ・ベーコン・レトルト食品の製造を行っており、商品は一般にも販売されています。特にクリスマス時期のスモーク・チキンは大変好評です。
 本実習最終日の午前中、私たちは、ソーセージづくりをメインに、あわせてレトルトの豚の角煮づくりを行いました。まずソーセージは、豚肉のブロックを脂肪と肉(赤身)に包丁で切り分け、さらに細かくしてからミンチにします。これに調味料を混ぜミキサーにかけ、ケーシング(豚の腸)に入れていくというのが、燻製までの基本的な工程です。中には慣れた手つきの学生もいますが、ケーシングの扱いなどはさすがに難しく、腸を破裂させたり、肉を溢れさせる者もいました。また、ヒモでしばり、ソーセージの形にするところでは、なかなか苦戦していたようです。そして、これを桜のチップで燻製し、美味しいソーセージのできあがりです。
 また、角煮については、調理しておいた豚の角煮を、レトルトのパックに詰め、真空パックにする作業を行いました。一般の食品工場と同レベルの本格的な施設による工程も、実に興味深いものでした。できあがったこれらの製品は、午後のバーベキューで美味しくいただきました。

(3)打ち上げのバーベキュー(9月5日午後)
 最終日午後、全ての作業を無事終え、着替えた実習生の顔は、全員充実感に満ちあふれていました。農場・食品加工実習所スタッフの方々も招待し、いざバーベキューによる打ち上げです。自ら世話をし収穫した取りたての野菜類に、自分たちで作ったソーセージ、山盛りの肉、ヤキソバ、おにぎりと盛りだくさんでしたが、この日はみんな実によく食べました。
 最後に、4日間お世話になった宿泊所を綺麗に掃除し、夏期集中実習は終了しました。ともかく元気に実習できたことが何よりの収穫でした。

3.10月5日(土)水田実習-2(稲刈)
 夏期集中実習の興奮もさめやらぬ中、田植えから4か月弱の10月5日、土曜午前のコマを利用して、稲刈実習が行われました。
 私たちの主食である米づくりの入口と出口を体験するというのは、「食」を学ぶ上で大変重要な体験であると思われます。残念ながら、稲刈りの日は小雨交じりの空模様。しかし、苦労して植えただけに、立派なお米が育ち感無量です。
 まずは、手刈りに挑戦。予定した分の作業は順調かつ軽快に進みます。今年は、農場に新型コンバインが導入され作業を楽しみにしていましたが、当日午前の雨天のため、機械の操作ができなかったのが残念でした。手刈りの分はハザ掛けし、天日干しの美味しいお米となるので、試食が楽しみです。予定どおり、昼過ぎには作業を終了できました。
 全ての実習を終えた満足感と充実感に包まれ、学生諸君の表情も実に爽やかでした。

 農場・食品加工実習所の方々には本当にお世話になりました。この場を借りて改めて御礼申し上げます。

  • 6月の田植えから実習がスタート!今年は雨にも降られず順調!
  • 農業機械実習。今年は本格的な収穫作業を体験しました。
  • 農業機械実習。トラクターの牽引はバックの運転が難しい!
  • 農業機械実習。これも操作が難しかったパワーショベル。
  • 酪農実習。慣れない搾乳作業もだいぶ覚えてきた?
  • 畜産実習。肉豚の作業。子豚は可愛いが、作業はいささか大変。
  • 農産実習。猛暑の中の種まき。でもピースサインで元気です。
  • 園芸実習。鉢植えの作業。
  • バーベキュー用野菜の収穫。楽しみです!
  • 食品加工実習。ソーセージづくりに真剣!
  • 食品加工実習。ソーセージの完成!試食が楽しみ!
  • 10月。実りの秋の待望の稲刈り! 稲刈りを終えて大満足! お米の試食が楽しみです。

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