体験型民宿におけるマーケティングと課題
2013年夏、“山・水田・畑”“食文化と郷土”“人とふれあい”を求めて、今年で9回目の訪問となるコシヒカリの産地として有名な新潟県南魚沼市八海山民宿に滞在し、フィールドリサーチを実施しました。今年は六日町の八海山民宿に加え、五日町民宿も調査をさせていただき、地域の人々との交流の輪が更に大きくなりました。地域に根ざした食品企業の視察先としては(株)雪国まいたけ(舞茸の生産工場)、(株)八海醸造(焼酎・梅酒の生産工場)を見学しました。また、体験学習はそば打ち体験を行い、夕食に出された自慢の自作そばに満足していました。
民宿は高度経済成長期に伴う所得の増大、余暇時間の増加などの社会的・文化的変化を背景として、宿泊旅行の大衆化・大量化・多様化によって発展してきました。一方、農山漁村側もこの背景を踏まえて、農漁家の所得増大、過疎対策、出稼ぎ対策、災害復旧対策、地場産業の育成などの観点から行政指導または農業団体指導によって民宿開業が促進されました。特に1965(昭和40)年以降は民宿ブームとなり急増しましたが、1975(昭和50)年以降は全般的に鈍化し、民宿経営に暗い影が見られるようになりました。近年は農業・農村の6次産業化に向けた先進的な取り組みが民宿でも行われており、今後、これらの取り組みが全国各地の農山漁村で展開され雇用の確保と所得の向上などを通じ、「活力」「若者」「笑顔」が再び取り戻されることが期待されています。
- “おもてなし” にしたづつみ
- 民宿調査へ出発
- 暑い夏、そば打ち体験へ
- まずはそば粉を練る
- 生地を伸ばします
- ようこそ、雪国まいたけへ
- 舞茸の生産は・・・
- これが雪むろです