本農場は小田急江ノ島線「六会日大前駅」より徒歩5分の生物資源科学部湘南キャンパス内と今田地区にあり、面積は約28haです。
教育農場として学生の実験・実習や教職員の試験研究、生産活動に活用されています。また、学外の農業関係専門家の視察、幼稚園・小中学生や地域住民の見学、中学校等の職場体験実習なども受け入れています。
地勢は相模原台地南端に位置する海抜40mのほぼ平坦な地形で、南方に広がる相模湾・江ノ島からは約8kmの距離です。土質は関東ローム層に富士火山灰が堆積した黒色火山灰土壌の軽鬆土(けいしょうど:さらさらした火山灰)です。pHは5.0~5.5の弱酸性で保水性は高くありません。年間平均気温15.1℃、年間降水量1400mm。南南西の風がやや強いものの比較的温暖な気象条件です。かつてこの地方は甘藷(さつまいも)、ダイコンの名産地でしたが、現在は甘藷に代わって葉菜類・果菜類生産が増え「湘南キャベツ」ブランドが定着する他、花き類でもパンジーの生産量は全国トップクラスになりました。
農場には、農場長以下、農産部・畜産部・機械部の3部門が置かれ、実習・研究教育ならびに生産、機械管理等を行っています。
昭和12年 | 旧法文学部に専門部拓殖科設置。中将湯農場(現府中市)で実習を開始 |
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昭和14年 | 専門部拓殖科府中農場開設 |
昭和16年 | 農場を府中から六会に移転し、農場本館竣工(現スタッフコート) |
昭和18年 | 農学部予科設置。付設日大農場開設(拓殖科と農学部予科で共用) |
昭和23年 | 農学部の教育組織改制により農学部実習農場と改称(拓殖科廃止) |
昭和27年 | 日本大学農獣医学部発足。農場を学部実習農場と改称 |
昭和28年 | 日本大学短期大学農業科に日本大学生産教育研究所設置。 農学部農場は一部を除き生産教育研究所管理となる |
昭和38年 | 拓殖学科設置。生研農場を分割し拓殖学科農場開設 |
昭和47年 | 生産教育研究所廃止。農獣医学部藤沢農場と改称。農場運営委員会が発足し、農場を教育と研究の場にすべく運営管理が転換される。ガラス室(50坪2棟竣工) |
昭和50年 | 拓殖学科農場を廃止し、総合農場に改組し農獣医学部付属農場と改称 |
昭和52年 | 円型乳牛舎(1002.3m2)竣工。育苗ハウス竣工。農場の機構が農産部、畜産部、機械部の3部と事務部の構成になる |
昭和54年 | 現業部門の職員構成が技術職員に統一される |
昭和55年 | 農業用大型特殊運転と牽引運転免許が農場で取得可能になる。 家畜慰霊碑建立。ファイロンハウス(100坪1棟)竣工。収穫物調整室竣工 |
昭和58年 | 肥育豚舎竣工 |
平成3年 | 藤沢市の計画道路拡幅に伴い温室群の移転・新設、収穫物調整室・格納庫等新設 |
平成6年 | トラクター作業機庫新設 |
平成7年 | 肥育牛舎竣工 |
平成8年 | 学部を改組し生物資源科学部に呼称変更 |
平成8年 | 生物資源生産実習センター竣工(旧農場本館はスタッフコートとして改修) 農場は付属施設事務課の管轄下に位置づけられる |
平成13年~19年 | 大型トラクター3台を順次購入 |
平成16年 | 堆肥化装置竣工 |
平成17年 | 学科に関係なく受講できるフィールド科学実習(農場)を開設 |
平成20年 | バラ養液栽培施設導入 |
平成20年 | 全国農場協議会を本学部付属農場で開催 学部教職員・学生・その他関係者を対象とする一坪農園を開設 |
平成21年 | 搾乳棟竣工 |
平成21年 | 関東・甲信越地域大学農場協議会、第38回技術研修会を本学部付属農場で開催 |
平成22年 | 農場組織を一部改編し、各部門主任を廃止し農場主任を置く |
平成23年 | 焼酎用甘藷栽培を開始。焼酎「自主創造」の委託醸造を開始 |
平成24年 | 農場教育担当教員を配置 |
平成26年 | 農場研修施設新設 |
平成27年 | トマト養液栽培施設導入 |
1. 施設
注:( )=容積
名称 | 数 | 面積(㎡) | 名称 | 数 | 面積(㎡) |
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生物資源実習センター | 1 | 1169.6 | 収穫物処理室 | 1 | 80.0 |
作業舎 | 1 | 132.3 | 農機具庫 | 4 | 640.5 |
堆肥舎 | 2 | 145.6 | 乳牛舎 | 1 | 1440.0 |
油庫 | 1 | 7.7 | 肉牛舎 | 1 | 440.8 |
肥料舎 | 1 | 122.8 | 豚舎 | 2 | 1010.3 |
資材庫 | 1 | 99.0 | ふ卵・育すう舎 | 1 | 33.0 |
温室 | 10 | 2190.0 | タワーサイロ | 2 | (483.6㎥) |
温室管理棟 | 1 | 64.8 | トレンチサイロ | 3 | (367.0㎥) |
収穫物格納庫 | 1 | 165.0 | スラリータンク | 1 | (709.0㎥) |
生物資源生産実習センター全景
牧場遠景
搾乳舎(右)と乳牛舎
搾乳施設
豚舎
肥育豚舎内部
堆肥舎
大型農機格納庫
温室群全景
2. 土地および建物
名称 | 面積(a) | 名称 | 面積(a) |
---|---|---|---|
水田 | 45 | ||
果樹園 | 50 | 飼料・作物圃 | 510 |
造園圃 | 20 | 今田地区圃場 | 490 |
実験圃 | 190 | 家畜運動場 | 280 |
建物敷地・付属他 | 210 | その他(農場・畦地等を含む) | 815 |
作物・園芸圃 | 120 | 合計 | 2760 |
3. 主な農業機械・器具
機器区分 | 機種 | 台数 |
---|---|---|
トラクター | TM125、MF4245、JD1750、TN60SA | 4 |
実習用機種見本、TX-22、MF165、L-2000、L-1500 | 4 | |
運搬 | トラック(4tユニック、2t、2t、1.5t、軽) | 5 |
トレーラー、ロードワゴン、ハイダンプ | 3 | |
建機 | ミニユンボ、タイヤローダー、パワーショベル | 3 |
耕起 砕土 整地 |
サブソイラー、リバーシブルプラウ、パワーディスク、 ディスクプラウ、ディスクハロー、パワーハロー、 カルチパッカー |
7 |
施肥、散布 | ブロードキャスター、マニアスプレッター、バキュームカー | 3 |
播種、管理 | ジェットシーダー、グレーンドリル、田植機、ロータリーカルチ、ブームスプレヤー、カルチベーター、リジャー | 7 |
収穫、調整 | コンバイン、フォーレージハーベスター、モアー、ロールベーラー、ロータリーテッター、ルートデカー、ラップマシン、乾燥機 | 8 |
その他 | 管理機、耕耘機、動力噴霧器、洗浄機、加湿器、温水ボイラー、低温貯蔵庫、ハンマーナイフモアーなど | 132 |