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日本大学 生物資源科学部 生命化学科

細野 崇

略歴等、概要

日本大学大学院生物資源科学研究科応用生命科学専攻修了、
博士(生物資源科学)、
日本学術振興会特別研究員、国立長寿医療センター研究所研究員、
日本大学生物資源科学部助手、助教を経て現職。

研究内容

炭水化物、脂質、タンパク質を三大栄養素、それにビタミンやミネラルを加えたものを五大栄養素といいます。大人が一日に必要な摂取エネルギーは1800〜2200kcalといわれていますが、炭水化物や脂質だけで2000kcalを摂取すれば健康な生活を送ることができるわけではありません。
例えば、同じ2000kcalでも炭水化物や脂質が中心の食生活によってタンパク質やビタミン、ミネラルが不足する食生活を続けることにより、肥満や様々な病気になることが知られています。バランスの良い食生活が健康に生きるためには重要です。
私たち栄養生理化学研究室では食べ物を食べた後、生体の中でどのように分解され、利用されるか、食べたものの種類によって生体にどのような影響が見られるかを研究しています。

日本は2016年の時点で65歳以上の高齢者人口が占める割合が26.7%と超高齢社会となっています。
それにともなって日本では記憶が障害される病気の認知症の人も年々増加しています。
認知症の中でも年齢が高くなるに従って発症率も増加するアルツハイマー病について、多くの製薬企業が治療薬の開発を行っているにもかかわらず根本的な治療に結びつく薬は存在しません。

また、記憶を司る神経細胞が長い年月をかけて少しずつ死んでいくことから病気を予防することが重要だと考えられています。
現在のところ、アルツハイマー病の明確な原因は不明ですが、少なくとも肥満や糖尿病、高血圧といった生活習慣病はアルツハイマー病のリスクを高めるのではないかと考えられています。
多くの生活習慣病はアンバランスな食生活を続けることが原因で発症します。そのため、食事を改善することで生活習慣病を改善し、さらにはアルツハイマー病の発症を予防することができるのではないかと仮設を立てて、研究を行っています。