日本大学日本大学 生物資源科学部 生命農学科

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Correspondence生命農学科通信

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生命農学科の魅力と取組みを発信

生命農学科通信 vol.26「遺伝育種科学研究室紹介」

遺伝育種科学研究室では,8月はイネの人工交配をして,遺伝解析用の実験材料を作出しています.

 

開花期が異なる品種や系統間で交配するには,開花期を調節しなくてはなりません.基本的には,早生品種の種子を遅く播き,晩生品種の種子を早く播いて開花期を合わせますが,様々な交配組合せで開花期を合わせるために,実際には約2週間ごと数回に分けて播種して植物体を準備しています.また,実験材料によっては,DNAマーカーを利用して母親となるべき個体を幼苗時に選抜しておく必要があります.

 

イネの交配の手順を簡単に説明します.まず,自家受精を防ぐために,穂をお湯(43~45℃)につけて花粉だけを不稔化させます.この方法は温湯除雄法と呼ばれています.雌蕊は雄蕊より少し高温に強いので,お湯につけても柱頭の機能をそこなうことはありません.

★除雄前の準備.開花が終了した穂や葉をはさみで切って,開花最盛期の穂だけ残します.

 

 

次に,開花直前の穂を切り取り,花粉親とします.花粉親の穂が十分に確保できた場合は,除雄した穂の上で花粉親の穂を揺らして受粉させます.花粉が飛散しないようにガラス室の窓や扉を閉め切り無風状態にするため,この作業ではあっという間に汗だくになります.

★受粉作業.花粉の量を確認しながら行います.

 

 

受粉が終わったらすぐに交配袋をかけます.交配が成功していれば3日ぐらいすると子房が肥大しているのが観察され,約4週間で成熟した種子が得られます.

★人工交配後は,他の花粉が入らないように交配袋をかけておきます.

 

お米(イネ)は日本の主要作物で,まだまだ研究すべきことも多く残されています.

一緒にイネの研究してみませんか!?受験生の皆様,お待ちしております!

 

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2019年8月31日

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